内申書とは

「調査書」・「内申点」ってそもそも何?

「調査書」とは、生徒の学習や学校生活について中学校が記載し、高校に提出する文書のことで、俗に「内申書」とも呼ばれ、入試の選考資料として使われます。調査書(内申書)の内容のうち、おもに教科の成績を点数化したものが「内申点」と呼ばれます。内申点は、調査書に書かれた各教科の「評定」(通知表に1~5で記される成績)を使って計算されますが、算出方法は各都道府県によって異なります。
なお、9教科の成績を単純に足し合わせた数値(オール5なら45点)を素内申、各都道府県の算出方法に従って出した数値を換算内申などと呼んで区別することもあります。

内申点を上げるには「中3からがんばれば大丈夫」とおもっていませんか?

富山県では、2年・3年の評定が内申点として扱われます。(通知表)
2年時:5×9教科=45

3年時:5×9教科=45×2(高校で2倍)=90で135点

特別活動:5×3項目=15点   合計150点満点となります。

都道府県・学校で異なる「調査書」:「学力検査」の比率

高校の一般入試は、基本的に学力検査(入試の点数200点)と調査書(内申書150点)で合否が決まります。

中1・中2からの授業・定期テスト対策が大切!

保護者のかたにぜひ知っておいていただきたいのは、「中1のころから授業をしっかり受け、定期テスト対策をきちんと行っておくにこしたことはない」ということです。中3の学習内容の多くは、中1・中2で学んだことが基礎となっていますから、中3になってから急にがんばって成績を上げるのはなかなか大変です。

「内申書」はなんのためにあるのか

高校入試での学力検査:調査書(内申書)の比率は、近年はどちらかといえば学力検査重視のところが増える傾向にあります。それでも、学力検査だけでなく内申書を評価対象にする理由は、高校入試をテスト一発勝負にせず、中学校でのふだんの学習の成果をきちんと評価するためといえます。また、評定(成績)は、昔は「5」がつくのは全学年の7%、などと割合を決めてつける相対評価でしたが、現在は「観点別評価」に基づき、学校が定める一定の目標を達成した全員が「5」となる絶対評価でつけるようになっています。これも、生徒に競争させるのではなく、一人ひとりの努力を見るための評価方法です。中1・中2から入試を意識するなんて窮屈、と感じられるかたもいらっしゃるかもしれません。しかし、「中学校での日々の生活を大切にすることが評価につながり、選べる高校の選択肢が広がる」という、調査書(内申書)の基本的な考え方については、ぜひおさえておいていただきたいと思います。